2025/12/05投稿者:広報担当

【正社員との違いは?】派遣社員のボーナス事情を徹底解説!

派遣で働く上で、「時給が高いのは嬉しいけれど、正社員のようなボーナスはもらえるのだろうか?」という疑問はありませんか?

 

生活設計やモチベーション維持のためにも、ボーナス(賞与)に関する正しい知識を持つことは非常に大切です。

 

本記事では、従来の派遣のボーナス事情から、法改正後の最新の給与体系、そしてお仕事を探す際のチェックポイントまで、わかりやすく解説します。

 

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1.従来の派遣社員のボーナス事情の基本

従来の派遣社員の給与体系は、正社員とは大きく異なっていました。その基本を理解しておきましょう。

 

従来の基本原則

賞与の別途支給は原則なし: ほとんどの派遣社員は、正社員のような年に2回まとまった賞与は支給されないケースが一般的でした。

時給に「ボーナス分」が含まれている考え方: 派遣社員は、時給が高い代わりに賞与や退職金がないという給与設計になっていることが多く、賞与に相当する分が毎月の時給に上乗せされていると考えられていました。

 

わずかな例外

派遣会社独自の福利厚生制度として、勤続年数や就業日数に応じて少額の「寸志」や「慰労金」が支給されるケースはありました。ただし、これは正社員のボーナスとは性質が異なります。

 

 

 

2.法改正の要点:同一労働同一賃金による大きな変化

2020年4月(中小企業は2021年4月)に施行された「同一労働同一賃金」は、派遣社員の待遇、特に賞与の考え方に大きな変化をもたらしました。

 

目的は「不合理な待遇差の解消」

同じ仕事内容や責任を負っているにもかかわらず、雇用形態の違いだけで賃金や福利厚生に差をつけるのは不合理である、という考えに基づいています。

 

派遣会社が採用する2つの方式

この法改正により、派遣社員の給与体系は、主に以下の2つのうち、いずれかの方式が適用されるようになりました。

(1)労使協定方式(多くの派遣会社が採用)

派遣会社と労働者の代表などが結んだ「労使協定」に基づき、賃金が決定される方式です。

厚生労働省が定める一般の労働者の賃金水準と同等以上となるよう、賞与に相当する手当が毎月の時給や月給に組み込まれて支給される形が一般的です。

メリット:どの派遣先で働いても、安定した水準の給与が保証されやすい。

 

2)派遣先均等・均衡方式

派遣先の正社員と、業務内容・責任・配置の変更範囲などがすべて同じ場合、派遣先の正社員と均等(または均衡)な賃金・賞与・手当を支給する方式です。

メリット: 派遣先の正社員と同じ基準で賞与がもらえる可能性がある。ただし、適用されるケースは比較的限定的です。

 

 

 

3.お仕事探しでチェックすべき重要ポイント

「ボーナス相当額」がどう支給されるかは、派遣会社や求人によって異なります。以下の点を必ず確認しましょう。

 

求人情報や契約書で確認すべき点(箇条書き)

適用される方式: 労使協定方式なのか、派遣先均等・均衡方式なのかが明記されているか。

給与の内訳: 毎月の時給・月給に「賞与相当額」がすでに含まれているのか、あるいは年に数回、別途「手当」として支給されるのか。

通勤手当: 通勤手当が別途支給されるのか、それとも時給に含まれているのか(同一労働同一賃金では通勤費の支給も原則となっています)。

退職金: 賞与と同様に、退職金に相当する手当が支給されるのかどうか。

 

担当者への質問も大切

求人票だけでは細かな給与設計は分かりにくいものです。登録会や面談の際には、遠慮せずに派遣会社の担当者へ確認しましょう。

 

【聞くべき質問の例】

  • 「このお仕事は、同一労働同一賃金のどの方式が適用されますか?」

  • 「賞与相当の手当は、毎月の給与に上乗せされていますか?それとも別途支給されますか?」

 

4.まとめ:賢く働いて、納得のいく待遇を

法改正により、派遣社員も賞与に相当する賃金を受け取れる可能性が高まりました。

大事なのは、一律に「ボーナスがないから損」と判断するのではなく、年収ベースで比較することです。賞与がない分、月々の収入が高く、結果的に年収が高くなるケースもあります。

ご自身のキャリアプランや働き方に応じて、最も納得できる給与体系のお仕事を選びましょう。